Salesforceからデータエクスポート。データに無いはずの「？」が混入しているのはナゼ？

2017.08.15 support_service_team

こんにちは　アドミニストレーターのMです。

日々Saleaforceでデータが作成されていく中で、会社の宝であるデータが、いつでも正確にエクセルにエクスポートでき、営業活動に活用できるようになっているか、気になることはないでしょうか。

私自身が、ある時にエクスポートしたExcelデータを見て、「これは何！？」と困惑した時のことをお伝えします。取引先名のデータ内に、無いはずの「？」が入っていて、「株式会社●？●？●？●」というナゾの社名表示になっているのを見つけたのです。何なのだ、これは・・・・。

Salesforce組織上で該当する取引先を確認しても「？」などは入っておらず、正しく会社名「株式会社●●●●」と表示されています。ですが、Excelでは文字の間に「？」が入っている…。
この「？」をネットで検索をしてみることにしました。

すると、「ノーブレークスペース」（no-break space）「  」であることが判明したのです！

ノーブレークスペースとは

HTMLを書かれる方は使う機会が多いようですが、「ノーブレークスペース」とは、コンピューター上で扱う特殊な文字で、このスペースの箇所での自動的な改行を防ぐ役割を担う「特殊なスペース」文字（空白）です。非分割空白とも呼ばれます。時に、スペースを敢えて複数並べたい場合にも使用されます。

例えば ”10kg” という文字列を入力したい時に、 ”10”と”kg” の間に改行を入れたくない時に使用すると、改行を防ぐことができます。

今回の「株式会社●？●？●？●」のケースでは、インターネット上の企業サイトから取引先名をコピーして、そのまま「取引先名」項目の値としてペーストしていました。

そのコピー元である企業サイトの文字列部分でノーブレークスペースを使って表示していたために、「  」がExcel上で「？」に文字化けして、「？」が混入して見えたようです。

Salesforceの組織上でのデータでは「？」は表示されませんが、
エクスポートをしたExcelデータに「？」が表示されていて、このことに気が付きました。

恐らく、ネット上で企業名称を見やすく表示させるために、文字と文字の間にほんの少しずつスペースを（空白文字）を挿入して社名表示していたのでしょうね。

意図せぬ文字列の混入を「入力規則」という、ごく一般的な機能で制御することができます！
これぞ、Salesforceアドミニストレーターのティップスといえる機能活用の一例です。

【入力規則の内容】

下記の内容で入力規則を作成します。

取引先：Name

関数：CONTAINS

（関数につきましては、Salesforceのヘルプ記事「数式の演算子と数式」をご参照ください。CONTAINS関数については、より詳細なヘルプ記事もご参照ください。）

入力規則の説明、エラーメッセージ：
ノーブレークスペース（空白）が入力されている時はレコードを保存できません。

この入力規則を作成して「有効」にしていただくと、
下記のようにノーブレークスペースが入力された時に、保存の際にエラーメッセージが表示され、不正な値を保存させない制御を効かせることができます。

これなら、人の目には見えないスペース（空白）がデータに混入していても、レコードが保存される前に気付くことができ、エクスポートしたデータも正規化できているという訳です。

今回はノーブレークスペースの例でしたが、登録させたくない他の文字列が有る際にも、この入力規則を応用することで制御が可能となり、より正確なデータを蓄積することができるようになるでしょう。（参照ヘルプ記事：CONTAINS 関数のユースケースと例）

なお、入力規則の作成方法につきましては、ブログ：「セールスフォースの基本機能　入力規則」もご参照ください。正しいデータを保持していくための対応策としてご参考にしてみてはいかがでしょうか。

以上、「SalesforceからExcel形式でデータエクスポートした際に、データに無いはずの「？」が混入している原因」についての解説と設定による回避方法でした。
　

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