Salesforceの導入効果が出ない! 失敗パターンに学ぶ成功への近道

 2020.08.11 サークレイス株式会社

「Salesforceを導入して数ヶ月、正しく使えているのか分からない」「1年間使ってみたものの、効果が実感できない」など、導入時には「大きな効果が得られるはず」と期待していたのにうまく使いこなせず、お悩みのお客様も多いのではないでしょうか。きちんと使いこなせばさまざまな効果につながるSalesforceですが、そのためには利活用の際に押さえるべきポイントがあります。

今回はありがちな失敗例を3つのパターンに分類し、それぞれについて改善ポイントを解説します。

こんなSalesforce活用なら失敗かも。あなたの会社は大丈夫?

<失敗パターン1>目的と方法が明確になっていない

Salesforceは営業活動を支援するツールですから、導入の最終的な目的は「売上UP」という企業が多いと思います。ですが、この目的をブレイクダウンして日々の活動や目的達成の方法まで紐づいているかというと、そこまでできていない企業が多いのです。たとえば…

・社長の決断でSalesforceを導入したけれど、現場はなんのために使っているのか理解していない

・とりあえずデータは入力しているが、そのデータを分析・活用できていない

といったことはないでしょうか?

なかでも失敗しがちなのは「活動」。営業日報として通常の用法とは別に管理している場合です。「日報で活動の詳細を報告するのは営業担当の基本では?」と思う方も多いかもしれませんが、実はここが落とし穴。営業が日々どこを訪問したのか日報としてフリーテキストでまとめて書いていても、「どの営業活動がどう売上に影響したのか」と、取引先別の商談ごとに関連づけて管理していないため、営業活動の改善につながらないケースが多く見られます。

あるいは、せっかくデータを入力していても、月末に売上結果をまとめて終わりで、達成見込みなどの予測や失注分析には活用していないことも。これでは結果が出てから対策を講じるのでいつも後追いになってしまい、導入効果は得られません。

解決策
この状況から抜け出すために重要なのは、「目的」を達成するための「方法(活動:アクション)」を明確にし、定量化した数値で管理・分析することです。たとえば、売上UPという漠然とした「目的」に到達するための“要素”として、「商談受注率を上げるために、提案前に顧客側の予算感確認をおこなう」というブレイクダウンした施策(アクション)にして、チェックボックスで管理していく。これならば報告も該当項目にチェックするだけで完了し、入力・管理の手間も省けます。

このように営業活動を分析可能な項目で管理することで、結果を見える化でき、「予算感確認を徹底しても効果が出なかったから、別の要素の確認・入力・分析が必要」など次のアクション設定を行うことも可能になります。これにより、目的達成に向けて着実に進むことができるのです。

<失敗パターン2>標準の使い方をしていない

Salesforceでは、初期設定を行う前から豊富な機能が用意されていますが、この「標準機能」を使わずに独自の使い方をしている…これもよくある失敗パターンのひとつ。標準機能を使っていないために、余計な手間がかかっていたり、本来使えるはずの便利な機能が使えずにいることもあります。

たとえば、日報。日報を長らく紙やExcelなどで運用してきた企業は、その体裁や見た目へのこだわりを捨てきれず、標準機能の活動機能を利用しないでカスタムで日報を登録する機能を作ってしまうことがあります。その結果、報告することだけが目的にとなってしまい、登録されたデータをまったく活用できていないというケースが多く見られます。

また、Salesforceでは顧客を管理する「リード」「取引先」「取引先責任者」という3種類のDBが用意されていますが、「取引先責任者」だけですべての顧客をコンタクト情報として管理しているケースもよく見かけます。「リード」では見込み客の状況にあわせて商談化までの属性を細かく管理できるほか、見込み客を追跡する営業社員(インサイドセールス)と、商談化から受注へと進展しそうな顧客を追跡する営業社員(フィールドセールス)など、使用するDBごと社内の役割分担を明確にすることが可能となります。

ほかにも、セミナーやイベントへの申込者情報やメールマーケティングの情報などが管理できる「キャンペーン」機能があることを知らずに、「取引先」の中に独自項目を追加して管理しているケースも。キャンペーンを利用すれば、あとからイベントごとの商談数やROIをSalesforce内の機能で簡単に分析できますが、独自で作成したDB や項目で管理を行ってしまうとあとから集計することが非常に難しくなります。つまり、標準機能を利用せずに独自の使い方をしているために、データ活用が難しくなり無駄な手間が掛かってしまう、というよくある例です。

解決策
Salesforceの各種標準機能は営業活動で必要なデータをあとから活用しやすいようにあらかじめ設計されています。つまり、ベストプラクティスが実装されている、と言えます。つい「今までと同じやり方で管理できるように…」と考えたくなりますが、あまりカスタマイズせずに標準の形で使ってみることが理想です。「こういうことができないかな」と思ったら、まずは標準機能ベースで管理できないか確認することをお勧めします。

<失敗パターン3>Salesforceに適さない情報を管理している

最後のパターンは「せっかくSalesforceを使っているから」と用途を広げ過ぎて利用してしまっているケースです。さまざまな機能を持つSalesforceですが得意・不得意はあります。不得意な分野まで管理しようとした結果、非効率が発生していることも少なくありません。

Salesforceの得意分野はもちろん営業ですが、それと密にかかわる「販売管理」は必ずしも得意分野とは言えません。営業の売上が、会社の販売実績とイコールであるようなシンプルな形であれば十分対応できますが、納入先や数量、原価に応じて金額が異なるなど複雑な販売管理はカスタマイズが必須。また、人事・労務や会計についても標準機能では対応しきれないため、その業務に特化したSaaS製品を利用して、Salesforceと連携することをお勧めします。

さらに、実は営業管理のなかでもうまくいかない分野もあります。たとえば営業業務に欠かせない見積書や請求書の作成は、Salesforceだけでは使い勝手が悪い場合もあります。「せっかくSalesforceを導入したのだから、業務効率化を目的とするとSalesforceで見積書も作成したい」、というのは要件に挙がりがちですが、顧客やタイミングによって内容を調整することが多く、すべてカスタマイズで実装するのにはかなりハードルが高くなります。

こういったSalesforceに適さない業務にまでまとめて利用しようとするとカスタマイズが増え、場合によってはプログラミングによる開発が必要となり、管理しにくく、データも活用しにくい状態に陥ってしまいます。

解決策
どこまでをSalesforceで管理すべきかをしっかり線引きして決めることが必要ですが、この判断は案外難しいもの。それを決定するための目安のひとつとして、まず「利用目的を意識した優先順位をつけること 」が有効だといえます。Salesforceの利用目的はあくまでも「売上UP」と考えると、見積書作成などは「業務効率化」の意図が大きいため、Salesforce上での管理の対象外にする…など、「導入の目的」をいつも念頭に置くと、Salesforceでどこまで管理すべきかを検討する際の基準できるのではないでしょうか。

「どこからはじめればいいか分からない」なら、
まずはプロに相談を

ここまでよくある3つの失敗パターンと、それぞれの状況を改善する方法をご紹介してきましたが、いざ取り組むとなるとハードルが高く、うまく進まないことも…。実際、Salesforceの得意分野の見極めは、ツールを使いこんでみないとわからない部分も大きいもの。「どこが問題なのかすらわからない」「なにから改善すればいいのか見当がつかない」というのなら、まずは1度ご相談ください。サークレイスではSalesforce活用支援サービスを提供し、利用目的からKPI(戦略)・KSF(活動施策)を導く「サクセスマップ」策定や、定着化支援などトータルにサポート。Salesforceの豊富なノウハウがあるからこそ、最適な活用法をご提案します。