menu
%}

グローバル人事とは?管理制度や仕組み作りのポイントについて

 2022.03.16 サークレイス株式会社

global-HR

グローバル人事とは

グローバル人事とは、世界的な規模であることを意味するグローバル(global)という言葉が表す通り、海外事業を展開する企業における人事戦略を指す言葉です。具体的には海外駐在員や、現地社員を正しく管理、育成、評価することで能力を最大限引き出し、事業成果に結びつけることを目的としています。

グローバル人事の課題と必要性

creating_a_mechanismグローバル人事という言葉が生まれた背景には、海外事業における人事が国内における人事と比べて複雑な課題に直面し、異なる考え方が求められている現状があります。まずは多くの企業がグローバル人事において抱えている課題と、それらを踏まえた人事戦略の必要性について考えてみましょう。

税務・労務管理の効率化

グローバル人事の課題の1つとして、税務・労務管理を中心とした定型業務の負荷の高さが挙げられます。人事領域における定型業務や雑務の多さ、業務における無駄の削減は、国内人事においても従来から課題として考えられてきました。しかしながら海外人材の管理においては、現地の法律や慣習に関する知識を持って対応する必要がある、あるいは海外人事に対応できる機能を持つツールが少ないなどの問題があり、国内における業務と比較してより難易度、および効率化のハードルが高いと考えられます。

グローバル人材の採用・育成

海外事業において各拠点の競争力を高め事業を成功させるためには、優秀な駐在員の育成や現地社員の登用が必要不可欠です。求められるスキルとしては語学力や現地におけるコミュニケーション能力が代表的ですが、これらのスキルは国内事業において必ずしも培われるものではないため、優秀な人材の確保には国内人事と違った採用・育成戦略が求められます。 

異なる文化・環境における人事評価軸の導入

人事の本質は管理や採用・育成にとどまらず、各人材を正しく評価し適材適所に配置することで業務成果を最大化する「マネジメント」にこそあります。しかしながら海外拠点においては文化や環境が国内と異なるため、同じ評価基準では評価が難しいことも珍しくありません。

例えば、設立直後の海外拠点と長年事業を行っている国内拠点を売上で比較することはできませんし、雇用や業務時間に対する考え方、ビジネスにおける評価に対する考え方も日本と海外諸国では異なります。そのため、国内の評価基準をそのまま海外拠点に適用してしまうと必ずしも適切な評価ができず、結果としてミスマッチ人材を抱えてしまう、あるいは優秀な人材の離職を招いてしまうといったリスクが考えられます。

制度・仕組み作りにおける3つのポイント

以上のように、グローバル人事によって解決すべき課題点は複数存在しています。これらの課題を解決し、グローバル人事制度の導入を成功させるために重要なポイントについて紹介します。discussion

ダイバーシティを尊重する企業文化の醸成

制度を導入する前の基盤として、各メンバーがダイバーシティ(多様性)を尊重できる体制の構築が重要となります。異なる言語・異なる分化を受け入れ、積極的なコミュニケーションを賞賛するポリシーや制度を導入することで、働きやすい雰囲気作りや相互理解の促進が期待できますが、これらはグローバル人材の定着やナレッジの共有によるスキルアップに繋がるため、グローバル人事において重要なポイントとなります。

海外拠点、現地状況の正確な把握

適切な人材の採用、育成や配置を実現するには、海外拠点において不足しているスキルやポスト、人員数を可視化することが必要になります。

その第一歩として求められるのが海外拠点や現地情報の正確な把握となり、売上・利益や稼働時間、人件費といった定量的な状況に留まらず、各拠点の雰囲気や人間関係、業務における不満や困っている点など定性的な状況がヒアリングすべき点として挙げられます。

国内拠点であれば、平時の業務においても他部門の状況が自然と耳に入ってくるといったこともあるでしょう。しかしながら、海外拠点は物理的に離れていることもあって情報が入りづらいため、定期的にリモート面談の機会を設けるといった試みが必要となります。

専任担当の採用や専任部署の設置

グローバル人事の推進には人事に関する知見のみならず、経営戦略や海外の税務・法務、言語への理解など幅広いスキルが求められます。そのため同じ人事領域であっても、国内向けの人事部門が通常業務と平行するには負荷が大きく、なかなか導入が進まない…といった事態になりかねません。国内の人事部門とは別に、グローバル人事の専任担当者もしく専門部門を設ける方がよいでしょう。

グローバル人事の効率化とDXを実現する「AGAVE

以上のように、グローバル人事においては従来から人事部門が抱える定型業務の負荷を解消し、日本とは異なる海外文化・環境を踏まえた人事戦略を立案するためのリソースを確保することが必要不可欠となります。

当社の提供する「AGAVE」は海外拠点の人事情報や各種申請業務、給与データの一元管理を可能とし、管理業務の効率化と品質改善を実現するツールです。人事労務を従来のルーティンワークから人事戦略・経営戦略の立案のための業務へと変革し、より高度なマネジメントにより海外拠点を含む組織のあり方を変革する、そのようなきっかけを生み出すツールとして、リリース以来100社を超える企業様に導入いただいています。

 海外駐在員や現地社員の税務・労務管理業務でお悩みの方は、ぜひこちらをご覧ください。

<参考文献>
本記事を執筆するにあたり、以下の文献を参考にさせていただきました。

<参考> Global HR Online |世界共通の人事評価を行える「グローバル人事評価制度」
http://bkup-global-hr-online.r-cms.jp/evaluate/detail/id=299

<参考> 日本最大級の人事ポータル「HRpro」|「グローバル人事」の成功に欠かせない海外赴任者の選定ポイントとは
https://www.hrpro.co.jp/series_detail.php?t_no=2696

<参考> デロイトトーマツグループ公式サイト|日本企業の人事のグローバル化を加速化させる秘訣
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/human-capital/articles/hcm/global-hr-journey.html

海外人事労務のDXを行うなら、豊富な実績を持つAGAVEで