【現地レポート:Day1】Dreamforce 2025開幕!
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テーマ:「Agentic Enterprise」─AIが企業を“自律的に動かす”時代へ
Salesforce最大のグローバルイベント「Dreamforce 2025」が、現地時間10月14日(火)から3日間にわたりサンフランシスコで開催されました。
今年のテーマは 「Agentic Enterprise」。 AIが単なる支援ツールではなく、企業全体を“自律的に動かす存在”となる未来像が描かれています。
本記事では、Day1の基調講演や注目セッション、会場の雰囲気を現地レポーター Kがリアルにお届けします。
Dayゼロ:現地(サンフランシスコ)に前日入り
大阪 関西国際空港発=サンフランシスコ国際空港行きのフライトは6時間ほどの遅延ののち、現地に到着しました。さすがのビッグイベント!という感じで、日本人はほぼDreamforce参加者ということもあり入国審査がとてもスムーズでした。
当日のサンフランシスコはあいにくの土砂降り。Dreamforce周辺では交通規制があり、タクシーでの移動もそれなりに時間がかかるようです。
会場の様子①(Moscone Center)
朝8時15分にMoscone Centerに到着。街全体がDreamforce一色に染まり、会場前ではすでに多くの参加者が列を作っていました。
9時30分、いよいよ会場入り。広々としたホールにはブースや展示がずらりと並び、まさに“Salesforceの祭典”といった雰囲気です。
Main Keynote 2025(10:00-11:30 / Moscone South)
初日の基調講演では、Salesforceがこれまで掲げてきた「AIの可能性」から一歩進み、「AIによって成果を生み出す」段階へと移行していることが強調されました。今年の焦点は「Agentforce」。
単なるAI機能の拡充ではなく、「AIと人が協働してカスタマーサクセスを実現する」ことを具体的な事例を交えて紹介。“AIの活用”から“AIによる成果の実現”へと明確に舵を切った印象です。
今年のゴールデンフーディー(知識やスキルを伸ばし企業や社会へ貢献している「Trailblazer」の中でも特に目立った貢献をした場合に与えられる)のQurat-ul-Ain Tariqさん。
さらに大成功している5社を例に”Agentic Enterprise”の事例が紹介されました。
会場の様子②(Booth/Stand)
会場はブースや売店が多数出ていて、どこもかしこもお祭り騒ぎです!
カーニバルのような参加型アトラクションに、
全自動コーヒーマシンに加え、
各種グッズを販売している売店など、まさにSalesforceの祭典です。
セッションレポート:FieldServiceKeynote(InterContinental, L3, Grand Ballroom)14:00-14:50
満員のため別会場で視聴しましたが、現場作業者向けのアプリにおける音声入力による作業報告機能が紹介され、大きな注目を集めていました。これは、当社でも要望の多い機能であり、今後のField Service進化を示す象徴的な発表といえます。
セッションレポート:Revenue Cloud Keynote(InterContinental, L3, Grand Ballroom)15:30-16:20
サブスクリプション型・従量課金型モデルへの対応強化が発表されました。
SaaSベンダーやB2B企業にとって重要なアップデートであり、複雑な契約・請求パターンをSalesforce上で一元管理できる未来が見えてきました。当社もソアスクなどとの機能整理を行いながら、提案内容を検討していく必要がありそうです。
こちらのセッションも非常に盛況で、開始早々に満席となっていました。
セッションレポート:6 UX Design Tips to Make AI Trustworthy and Easier to Use(Moscone West, L1, Redwood Theater)16:30-16:50
こちらはティップスを共有する実務的なセッションです。AIを「信頼できる」「使いやすい」ものにするためのUX設計のヒントが共有されました。具体的には、透明性の確保・フィードバックの即時性・AIの人格づくりなど、“信頼されるAI”を設計するための実務的アプローチが印象的でした。
Hackathon Showdown: Build the future with Agentforce & Slack(Moscone West, L1, Redwood Theater)16:30-16:50
毎年恒例のハッカソン決勝戦も大盛況。優勝賞金はなんと10万ドル!観客の熱気が会場を包み込む中、3チームが最終プレゼンを行いました。
【Dreamforce ハッカソン決勝戦 概要】
1組目:”Crisis Management Demo”(災害対応デモ)
Salesforce・AgentForce・Slack・Data Cloud・Tableau Nextを統合し、災害時の支援活動を自動化。Slack上の現場レポートからケース作成~要約~支援指示までをエージェントが実行。キーメッセージは「危機対応を数日ではなく、1分で」。
2組目:”Team Vector Studios”(プロダクトマネジメント × メディア制作)→優勝👑
Slackを中心に、プロジェクト作成からWeb公開までを一気通貫で管理。AgentForceやBlocklyを活用し、チーム内のやり取りを自動化・可視化。コンセプトは 「エージェントはツールではなくチームメイト」、キーメッセージは「業務も会話もすべてSlackで」。”
3組目:”What I Do”(Salesforce デバッグ アシスタント)
Salesforce管理者向けのAIデバッグ支援ツール。ユーザーの操作をログ解析し、Slack上で「何が起きたか」を自動説明。審査員から「すべての管理者が欲しがるツール」と高評価。キーメッセージは「“What did my users do?” 管理者に安心をもたらすAI可視化ツール」。
Japan Night 18:45-21:00
夜には恒例のJapan Nightも開催。
日本からの参加者が非常に多く、会場は終始賑わいを見せていました。Salesforce Japanの関係者をはじめ、各企業のユーザー同士が現地で交流を深める貴重な機会となりました。
現地の熱気とDay1の総括
参加者の総数はまだ公式には発表されていませんが、すでに昨年を上回る規模となっているようです。また、Japan Nightの様子からも分かるように、日本からの参加者も非常に多く、こちらも昨年を大きく超える盛り上がりを見せています。
その中で迎えた初日のMain Keynoteは、派手な新製品発表こそなかったものの、方向性を示す重要な内容でした。一部の参加者からは「肩透かし」との声も聞かれたようですが、実際には Agentforceと人が協働し、企業全体を自律的に動かす“Agentic Enterprise”という新しい概念 が打ち出され、現行機能をさらに発展させる具体的なアップデートが紹介されました。
特に注目を集めたのは、Field Serviceでの完全音声入力機能など、これまで実現が難しかった要望への対応。Slackなど他サービスとの連携も強化されており、「Agentforceが組織全体を動かす存在になる」未来像が鮮明になりました。
この点に関しては、明日の Agentforce Keynote が最大の見どころになりそうです。また、全体を通して繰り返し強調されていたのが、AI活用における「トラスト(信頼)」と「ガバナンス(統制)」の重要性です。
Salesforce側からは「AIの高度化に伴い、ハッカーとの攻防が日常的に発生しており、セキュリティアップデートを月次で行っている」という説明もありました。AIの活用が広がる一方で、その裏側ではセキュリティ維持に向けた不断の努力が続いていることを改めて感じさせられます。
なお、会場では Dreamforce限定Trailhead や、セッション・ブース参加でスタンプを集めるスタンプラリー企画も開催中。Day2以降は、こうした体験型コンテンツにも挑戦しながら、現地の様子をさらに深掘りしてお伝えします。
余談:現地のごはん事情
Dreamforce会場内におやつ、軽食、ランチ、フルーツなど各所に配置されているので、空腹やのどの渇きを感じることは、ほぼありませんでした。
最初にいただいたサンドイッチ。アメリカンサイズで大きいのですが、味はうーん。。。
オートミールクッキーはおいしかったです!
編集後記
Day1は、AIが「単なる支援ツール」から「自律的に組織を動かす存在」へと進化していることを実感させる一日でした。Day2では、Agentforce Keynoteを中心に、AIと人の共創がどのように実装されていくのかをお届けします。
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