導入事例
株式会社マクロミル 様
ご利用プロダクト:
統合型デジタルコミュニケーション・プラットフォーム「Circlace®︎」
Circlace®を社内ヘルプデスク業務に導入
誰かの問い合わせが全社のナレッジに昇華
株式会社マクロミル
事業内容 | インターネット/デジタルマーケティングリサーチ・データ分析・コンサルティングなど |
URL | https://www.macromill.com |
2000年設立。高品質・スピーディーな市場調査を提供するマーケティングリサーチのリーディングカンパニー。年間30,000件、取引社数4,000社を超えるネットリサーチの実績は日本国内・海外トップクラス。蓄積された豊富なノウハウをもとに、クライアントのマーケティング課題解決に向けて、最適なサービスを提案している。
導入前の課題
- 社内ヘルプデスクで問い合わせ対応の遅延、滞留が発生していた
- ユーザー(問い合わせをした従業員)とオペレーターのどちらがボールを持っているのかがわからずチケットが残っていた
- 以前の管理ツールは多機能で使いこなせなかったり、オペレーターによって使用方法がバラついたりしていた
導入後の効果
- シンプルなモダンUIで入力項目数も少なく操作性が向上
- ステータスが一目瞭然でわかる。チケット管理がしやすくなりオペレーターの負荷も軽減された
- 完了したチケットを他のユーザーが閲覧できるようになり、「問い合わせ」が「ナレッジ」に昇華
“使いやすいツールとしてCirclace®︎を選び、ツールの思想に運用を合わせることで社内ヘルプデスク業務の最適化が実現できました”

株式会社マクロミル
グローバルテクノロジー本部 プロダクト開発部
社内インフラ・ヘルプデスクグループ
マネジャー 肥土 浩之 様

株式会社マクロミル
グローバルテクノロジー本部 プロダクト開発部
社内インフラ・ヘルプデスクグループ
ヘルプデスク管理担当 東海林 大輔 様
導入の背景
従業員全1,900人の困りごとにわずか6人で対応
社内ヘルプデスクのレスポンス遅延や滞留が発生していた
デジタルデータを活用した事業展開により、急成長・急拡大を続ける株式会社マクロミル。自社の従業員とグループ企業の従業員、取引先も含め、登録者数約1,900人(2023年4月時点)の困り事と向き合い、業務を下支えするのが、社内ヘルプデスクの存在だ。
PCや業務システムの不具合、ログインのトラブル、パスワードの再発行といった一般的なITインフラに関する問い合わせから、新たなクラウドサービスの導入相談まで、その内容は多岐にわたる。
特に従業員の入社と退社が増える春時期はPCのセットアップや新規のID発行といったイベントが重なり、問い合わせは1日で40件を超えることも。それを常時6名のオペレーターで対応する運用体制のなかで、組織拡大とともにある問題が浮き彫りになっていったと肥土氏は語る。
「社内ヘルプデスクで問い合わせ対応の遅延・滞留が課題になっていました。理由はいくつか考えられます。難易度の高いイレギュラーな問い合わせでオペレーターが即答できずに遅れてしまうというケースもあれば、実際は対応が完了していても、管理システムでチケットをクローズにできていないというケースもありました。また、ユーザー(問い合わせをした従業員)とオペレーターのどちらがアクションのボールを持っているのかがわからず、止まったままのチケットが溜まっているという状況もありました」(肥土氏)
選定のポイント
使いやすいツールを選び、それに運用を合わせる
導入プロジェクトからCirclace®を活用してスムーズな移行を実現
問い合わせ対応の遅延・滞留といった課題を解決するために、マクロミルの社内ヘルプデスクグループは「運用体制の見直し」と「管理ツールの見直し」という両面で対策を検討。まずは使いやすいツールを選び、それに合わせて運用を見直すという発想で改善プロジェクトを進めた。
ツールにCirclace®︎を選んだ“決め手”について、東海林氏は次のように話す。
「他社のツールも含めて検討しましたが、そのなかでもCirclace®︎は機能性がシンプルで使いやすいと感じました。以前のツールは多機能なところが魅力でしたが、その反面、機能が多すぎて使いこなせなかったり、オペレーターによって使用方法がバラついてしまったりといった問題がありました。ヘルプデスクの運用から見直そうと考えたとき、多機能すぎず、必要な機能を完備したCirclace®︎が理想的でした」(東海林氏)
2022年4月からスタートしたマクロミル社内ヘルプデスクのCirclace®︎移行プロジェクト。IDの移行については、マクロミル担当者がリストを作成し、サークレイスのカスタマーサクセス担当者が登録作業を実施。両者で毎週打ち合わせを行い、綿密な計画のもと、タスクを割り振りして進めていった。そして、この移行プロジェクトのなかでもCirclace®︎を使用し、円滑なコミュニケーションを実現した。
「タスク管理でガントチャートを使ってみたり、打ち合わせの議事録を残してみたり、移行プロジェクトのなかでCirclace®︎の使用感を試すことができました。ファイル共有もできるので、メール添付で送るよりも手間がかからず、スピーディーかつセキュアに情報共有できましたね。機能の改善要望を伝えて対応してもらったこともありました。結果的に、移行後のスムーズな運用につながったと思います」(東海林氏)
また、マクロミル社内ヘルプデスクはツール移行をきっかけに、残っていた不要なチケットを整理。対応を継続すべきチケットのみをCirclace®︎に移行した。同時に、今後は一定の日数が経過して残っているチケットについて、ユーザーに確認をしてクローズの判断をするという運用に変更した。
マクロミルとサークレイス、二人三脚の取り組みにより、プロジェクトの開始から4ヶ月という短期間で移行を完了。プロジェクトについて、東海林氏は次のように振り返る。
「タスクが滞ることもなく、スムーズに移行できた一番の理由は、『社内ヘルプデスクの問い合わせ受付対応』に限定して導入したことだと思います。マクロミルでは社内ヘルプデスクだけでなく、広報の窓口対応などでも管理ツールを使っていますが、他部署も一緒に進めるとなると、1年がかりのプロジェクトだったはず。最初にスコープを絞ると始めやすく、使用感や効果の確認もしやすいですね」(東海林氏)
導入効果
誰がボールをもっているのかが一目瞭然
「ひとりの問い合わせ」がそのまま「全社共通のナレッジ」に
Circlace®︎による新たな運用がスタートしたマクロミルの社内ヘルプデスク。使用感については、現場から好評の声が届いているという。
「オペレーターからは『以前のツールよりも使いやすくなった』という嬉しい反応がありました。シンプルでモダンなUIで直感的に操作でき、入力項目数も少ないので、迷うことがありません。Circlace®︎は『なんでもできる』のではなく『必要なことだけできる』という思想のツールなので、運用もシンプルになりました」(肥土氏)
Circlace®︎のわかりやすくシンプルなUIは、以前抱えていた「不要なチケットが残ってしまう」という問題の解決にも一役買っているようだ。
「Circlace®︎のチケット管理画面では、担当のオペレーターとして誰がアサインされていて、現在誰がアクションのボールをもっているのか、対応中なのかクローズ済みかといった状況が一目瞭然です。以前のツールでは現状のステータスを把握しづらいうえに、ステータスが非常に細かかったので、オペレーターの見落としや更新を忘れるリスクもありました。シンプルなUIで可視化されることでチケット管理がしやすくなり、オペレーターの負荷も減ったと思います」(東海林氏)
チケット管理という問い合わせ対応の主な業務でフル活用されているCirclace®︎だが、ナレッジマネジメントツールとしての有用性や優れた検索性能についても、肥土氏から評価の声を聞くことができた。
「Circlace®︎は、完了したチケットを他のユーザーが閲覧できるように公開できます。ヘルプデスクの業務では、例えばひとつのシステムの障害が起きると、複数のユーザーから問い合わせが殺到するということがよくあります。Circlace®︎にはインサイトという機能があり、過去の問い合わせ履歴をナレッジとして蓄積することもできます。これにより、他のユーザーは問い合わせる前にインサイトからお悩みキーワード入力し検索することで、過去の類似案件を閲覧してお悩みを自己解決できるので、問い合わせ負荷を下げることにもつながります。以前は、完了したチケットからナレッジ化すべき内容を抜き出し、WordPress(*)でFAQコンテンツを作成するという手間がかかっていました。WordPressは検索がしづらいので、チャットボットで質問を挟み、該当するコンテンツのURLを返すという仕掛けも使っていましたが、今後はすべてCirclace®︎に集約する予定です」(肥土氏)
今後の展望
問い合わせの分析と改善を繰り返し
従業員が本来の業務に集中できる環境を目指す
Circlace®︎を導入したことで、社内ヘルプデスクならではの副次的な効果も感じていると語る肥土氏。以前のツールはVPN接続で使用するものだったため、PCから閲覧する必要があった。つまり、PCに障害が起こって起動できないといったケースではそもそもツールからの問い合わせができなかったのだ。Circlace®︎に移行してからはモバイル端末でもアクセスが可能になり、そうした心配もなくなった。
最後に、東海林氏・肥土氏はCirclace®︎への移行プロジェクトを振り返りつつ、これからのマクロミルヘルプデスクの展望を語った。
「Circlace®︎への移行が完了してからも、サークレイスの担当者さんとは毎月定例会を行い、不明点を質問したり、改善要望を出したり。双方のやり取りでは今もCirclace®︎を使っていて、クイックレスポンスと丁寧な対応で助かっています」(東海林氏)
「Circlace®︎を導入して半年ほど経ち、運用も安定してきました。これからはユーザーがどんなキーワードで検索してチケットを閲覧しているのか、Circlace®︎に蓄積されたデータを分析し、コンテンツの追加や見直しに役立てていきたいです。改善を繰り返すことで、ユーザーはインサイトからの検索で問題を自己解決しやすくなり、オペレーターは問い合わせ対応の負荷が下がる…つまり、全従業員が本来の業務に集中できる理想的な環境に近付くと期待しています。今後は他部署での導入も視野に入れ、Circlace®︎をさらに有効活用していきたいです」(肥土氏)