導入事例
カルビー株式会社 様
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AGAVE 海外給与計算
月次の海外給与計算業務が半減。
Excel運用による属人化を解消し、担当者がコア業務へ注力できる体制を構築
カルビー株式会社
| 事業内容 |
スナック食品・シリアル食品・健康志向商品の製造・国内外での販売 |
| URL | https://www.calbee.co.jp/ |
「かっぱえびせん」や「ポテトチップス」などが広く知られるカルビー株式会社様(以下、カルビー様)は、国内スナック菓子市場でトップシェアを誇る食品メーカーです。早くから海外事業にも注力し、北米・アジア・欧州など11か国で事業を展開しています。
人事・総務本部
(左)金城 奈津子 様 /(中)松田 哲志 様/(右)稲葉 明之 様
導入前の課題
- 月次の海外給与計算に営業日の約4分の1を費やしており、業務負荷が高かった
- 海外駐在員の給与をExcelで手作業管理していたため属人化が進み、計算・確認・送付までの一連の作業が担当者1名に集中していた
- 国ごとの計算根拠や個別ルールが担当者依存となっていたため、引き継ぎが困難だった
成果・効果
- 数値変更の一括反映により、月次の海外給与計算にかかる業務時間を約半分に削減
- 属人化の解消により、従来担当者が退職金業務など他のコア業務へ注力可能に
- 計算根拠をシステム上で確認できるようになり、後任担当者でもスムーズに業務を引き継げる体制を構築
国内スナック菓子市場を牽引するカルビー様では、海外給与計算がExcelによる手作業で続く中、駐在員数がここ数年で倍増し、業務負荷と属人化の課題が深刻化していました。しかし、2024年にサークレイスの海外人事特化型サービス「AGAVE」を導入し、業務の標準化と効率化を実現しています。導入の経緯とその効果について、人事・総務本部の松田哲志様、稲葉明之様、金城奈津子様にお伺いしました。
導入の背景
Excel作業が一人に集中し月の4分の1を費やしていた
カルビーグループの海外展開の現状と、駐在員の体制について教えてください。

労務・給与課 課長 兼 グローバル人事部
松田 哲志様
カルビー 松田様(以下、松田様):当社は1960年代から海外展開を進めており、2000年以降はその取り組みを一段と強化してきました。食品業界全体にも共通する動きですが、国内消費の成長が見込みにくい中、今後の成長を支えるのは海外市場だと捉えています。そのため、海外売上比率の拡大を経営方針として明確に掲げています。直近では、アメリカでの企業買収に伴って新たな駐在員を派遣しており、今後も駐在員数は増加していく見通しです。
カルビー 稲葉様(以下、稲葉様)グループの連結従業員数は約7,000名で、そのうち海外従業員は11か国約2,000名を占めます。日本からの駐在員は40名弱です。コロナ禍以前の駐在員数は20名に満たない規模でしたが、その後は約2倍に増加しました。こうした人員増加に加え、駐在先の国が広がったことで、海外人事や海外給与に関わる業務は、年々複雑になっています。
AGAVE導入前、海外駐在員の給与計算はどのように行っていたのでしょうか。
稲葉様:以前は、駐在員ごとに支給控除一覧を作成し、それをもとにExcelで給与額を算出していました。金額が確定すると明細をPDF化し、各駐在員へ個別にメールで送付するという流れです。こうした作業が駐在員一人ひとりに対して発生するため、駐在員数の増加が、そのまま業務量の増加に直結していました。
支給控除一覧といっても、正式なシステムマスターがあるわけではなく、Excel上で管理したものを手元の計算表と照合しながら処理をしていました。国内給与が早くからシステム化されていたのに対し、海外給与は国ごとにルールが異なるためシステム化が難しく、手作業のまま残っていたのです。
実務は基本的に私一人で担当しており、毎月の営業日の4分の1近くを海外給与計算の一連の業務に取られていました。確認作業は別の担当者にも依頼していましたが、十分なダブルチェック体制とは言えず、駐在員本人からの問い合わせでミスに気がつくこともありました。支払い前には上司にも確認を通していましたが、細かな正誤まで判断するのは難しく、確認が形式的になりがちでした。
その状況に対して、組織としてはどのような危機感を持っていたのでしょうか。
松田様:海外給与業務は稲葉個人に依存しており、万一の際に代替できる人材がいない状態は、組織として大きなリスクだと認識していました。経験者に任せる運用は短期的には効率的ですが、本当に必要なのは長期的に安定した体制です。

人事労務部 労務・給与課
稲葉 明之様
稲葉様:専任担当として任されることにやりがいはありましたが、今後誰かに安心して引き継げるのかという不安は常にありました。
従来の運用では、計算ミスや送付ミスを完全に防ぐことは難しく、心理的な負担も大きい状況でした。そうした状況から解放されるという意味でも、今回の運用改善には前向きな気持ちで臨んでいました。
選定のポイント
運用の自立性と投資対効果の高さから導入を決断
AGAVEの導入を決めた経緯を教えてください。
松田様:AGAVEについては、前職で「海外人事労務」を利用していたのでよく知っていました。そのため、新たに「海外給与計算」がリリースになったタイミングで、本格的に導入の検討を始めました。
当初、海外給与業務のBPOも選択肢にありましたが、すべてを外部に委ねるのではなく、仕組みを自社で理解し、必要な判断を社内で行える体制を維持する方が当社には適していると考えました。
そうした中でAGAVEから説明を受け、自社が抱えていた課題に合致している点が導入の決め手となりました。投資対効果にもついて説明しやすく、社内での承認もスムーズだったため、検討開始から半年足らずで導入を決定できました。
導入時の不安や、サークレイスのサポート体制について教えてください。
稲葉様:使用する数値や項目の考え方自体は従来の運用に近く、工夫すれば移行できそうだという感触はありました。一方で、2021年頃に外部支援を受けて購買力保証方式へ計算方法を変更したのですが、これが標準的な方法なのか不安にも思っていました。
移行にあたってサークレイスから50項目ほど確認事項が提示されましたが、慎重な検討が必要だったのは5〜6項目程度でした。この機会に、為替の扱いや扶養家族の定義など、それまで曖昧なまま運用してきた細かな論点について整理できたのはありがたかったです。操作方法についても丁寧に説明してもらい、不安を解消したうえで本番運用に入ることができました。
松田様:これまで積み重ねてきた個別ルールや例外対応を、本当にシステムに載せ切れるのかという懸念は確かにありました。ただ、サークレイスと密にコミュニケーションをとりながら一つずつ解消していく進め方だったため、見通しが立てやすく、安心感がありました。導入後も継続的にサポートいただけた点も大変ありがたく感じています。全体を通して、円滑に進められた導入だったと思います。
導入効果
業務時間は半減、後任への引き継ぎもスムーズに
導入後、どのような改善効果を実感されていますか。
稲葉様:最大の変化は、数値変更を一括で反映できるようになったことです。以前は、修正が発生するたびに対象者ごとに個別のExcelファイルを開いて対応していたので、まとめて処理することで大幅な工数削減につながりました。
現在は金城へ計算業務を引き継いだことで、海外給与計算に割かざるを得なかった時間を、社会保険や退職金関連など他の業務に充てられるようになりました。自分だけが抱えていた業務を安心して任せられる状態になったことは、率直にありがたいと感じています。

人事労務部 労務・給与課
金城 奈津子様
金城様:AGAVEは画面が見やすく、計算式やテーブルを段階的に遡って確認できます。為替レートや生活費指数がどこから反映されているのかを、自分で確かめながら業務を進められる点が大きな特徴です。引き継ぎの段階では理論や背景をすべて理解できていなくても、後から計算根拠を確認できる仕組みがあるため、理解を深めながら安心して業務に取り組めています。
また、月次の給与計算にかかる時間も、以前の約半分にまで短縮できました。操作性が高く直感的に扱えるため、システムに十分慣れていない段階でも、戸惑う場面はほとんどありませんでした。赴任前の給与試算もAGAVE上で行えるようになり、今後、駐在員数や拠点数が増えた場合でも、必要な数値さえ整っていれば、対応負荷は過度に増えないと感じています。
今後の展望や、AGAVEへの期待について教えてください。
松田様:今後は、海外給与計算にとどまらず、AGAVEの活用範囲を段階的に広げていきたいと考えています。すでにビザ関連情報をAGAVEに集約するなど、データベースとしての活用も始まっています。将来的にはワークフロー機能まで活用できれば、人事管理業務全体の効率化にもつながるはずです。サービスの進化には引き続き期待しています。
稲葉様:情報の置き場が整理され、運用としては大きく改善されました。今後は、計算結果の月次比較や個人ごとの年間推移がより見やすく確認できるようになれば、確認作業の負荷をさらに下げられると感じています。
金城様:現状では、現地法人向けや経理向けなど、提出先に応じたExcelでの加工がまだ残っていますが、出力形式の整理が進めば、この手間は大きく減らせるはずです。また、駐在員からの情報収集までAGAVE上で完結できるようになれば、業務全体をさらに効率化できると期待しています
海外給与計算のシステム化を検討している企業に向けて、メッセージをお願いします。
金城様:長年Excelで運用していると、なかなか他のやり方へ踏み出しにくいと感じる企業も多いと思います。だからこそ、システム化を検討する価値は大きいと感じています。私自身、導入後の環境で引き継ぎを受けたことで、スムーズに業務移行できました。現担当者の負担軽減だけでなく、次の担当者へ円滑に引き継ぐためにも、現状の仕組みを見直す意義は大きいと思います。
松田様:海外給与は、制度や計算ロジックが特殊で、属人化しやすい業務です。そのため、業務の可視化を重視する企業にとって、AGAVEは十分に価値があるサービスだと思います。特に、今後駐在員数の増加が見込まれるのであれば、担当者が限界を迎える前に、早い段階で手を打つことをおすすめします。




