menu
%}

ナレッジベースとは?導入メリットや注意点、活用例をご紹介

 2023.01.06 Circlace

Business person standing against the blackboard with a lot of data written on it

「人員不足によってノウハウの効率良い蓄積が難しい」「従業員の離職によって知識や経験までもが流出してしまう」といった問題にお悩みの企業も少なくないでしょう。従前の属人的な業務方法から、なかなか抜け出せないケースも考えられます。
今回は、ナレッジベースの導入メリットやその際の注意点、活用例まで幅広く解説します。

ナレッジベースとは

Hand holding tablet with global database concept

ナレッジベースとは、各従業員が持つ業務の経験やノウハウを一元管理するデータベースを指します。英語表記では「Knowledge Base」と書くため「KB」とも略されるほか、「知識ベース」とも呼ばれます。

ナレッジベースを活用することで、社内のナレッジを集約し一元管理することが可能となります。それまで個人の中で蓄積されていたノウハウをナレッジベースに蓄積・管理することで、企業の成長や生産性向上に役立つでしょう。
もちろん、新しいノウハウや知識が増えればその都度ナレッジベースに追記・編集ができます。

近年、人材不足や流動化が進みノウハウの蓄積が難しくなっていることから、ナレッジベースのニーズや注目度が高まっています。

ナレッジとは

ナレッジ(knowledge)とは「知識」「情報」などの意味を持つ言葉です。一般的には文章から得ることができる知識を意味しますが、ビジネスシーンでは有益な情報や付加価値のある情報などを指します。

一般的な文章化された情報に限らず、体験によって得たノウハウ、スキルなどをまとめて「ナレッジ」といいます。

ナレッジについてはこちらのコラムで詳しく解説しています。
ナレッジとは?ビジネスシーンでの意味や、蓄積するメリットを解説

ナレッジマネジメントとは

ナレッジマネジメントとは、従業員それぞれが保有する知識や情報を、組織全体で蓄積、共有、活用する経営方法です。属人的あるいは1回限りの情報提供ではなく繰り返し情報収集を行い共有することで、企業の成長や経営維持につながります。

例えば「この顧客への連絡はチャットのほうがレスポンスが早い」「この時期はこの商品が多く売れるので陳列棚を変えたほうがいい」などの業務経験を重ねることで得たナレッジを蓄積することで、その後の営業や業務改善に活用していきます。

ナレッジマネジメントについてはこちらのコラムで詳しく解説しています。
ナレッジマネジメントとは?意味や手法、ツール選びについて解説

ナレッジベースの作り方

Opened book and hand drawing building sketches

ナレッジベースの作り方について、ここで大きく2つに分けてご紹介します。


Excel・Wordなど既存の業務ツールを活用する

ExcelやWord、Googleのドキュメントやスプレッドシートなどは、多くの企業で業務に利用されています。このような使い慣れたオフィスソフトなどの業務ツールを利用し、ナレッジベースを作ることができます。

一般的な業務ツールを使う場合、低コストで自由度が高いなどのメリットがあります。普段から業務で使用していることから、抵抗感なくツールの操作を開始できるほか、操作について分からない点が出てきても、検索して必要な情報を手に入れやすい点もメリットです。

その一方で、実際にナレッジベースを構築するのには相応の手間がかかり、煩雑にもなります。また、フォーマットや使い方の自由さが仇となり、業務が属人化しやすい点などもデメリットといえるでしょう。

ナレッジマネジメントに特化したツールを利用する

ExcelやWordなどの業務ツールのデメリットについて懸念をお持ちの場合は、ナレッジマネジメントに特化したナレッジベースを使用するのがおすすめです。専用のナレッジベースであれば誰でも使いやすく、安全にナレッジ蓄積できることが大きな魅力でしょう。

また、各企業のニーズ・用途に合わせて適したツールを導入できるため、既存ツールを使った場合の細かなカスタマイズも必要ありません。ナレッジマネジメントに特化しているためあらゆるナレッジの蓄積が可能で検索性も高いです。

その一方で、既存の業務ツールよりも導入に際しての各種コストや時間がかかってきます。中長期的視野で見れば、多少の労力をかけるに値するメリットはあるでしょう。

ナレッジベース導入のメリット

businessman hand working with new modern computer and business strategy as concept

Excelなどを利用せずに、ナレッジベース専用のツールを導入する主なメリットは以下の3つです。
・効率的なナレッジ蓄積が可能となる
・検索性が高いため必要なナレッジがすぐ入手できる
・場所や時間を問わずナレッジにアクセスできる

効率的なナレッジ蓄積が可能となる

業務が属人化している場合、ナレッジは対応する従業員のみに蓄積されていき、他の従業員には情報共有できません。このような職場は決して少なくなく、人事異動や離職の際の引き継ぎに多大な時間・労力がかかっているケースも多いことでしょう。

また、業務マニュアルなどを紙ベースで作成してコピー・配布するとなると、それだけでも多くの手間がかかります。ナレッジベースを導入すれば、従業員が変わるたびにゼロから資料作成をする必要もなくなります。

日々のナレッジが蓄積できていれば、人事異動などで新しい人員が加入した際にもスムーズに情報を伝達・共有することができ、引き継ぎもスムーズに行えます。社内全体の業務効率化につながるでしょう。

検索性が高いため必要なナレッジがすぐ入手できる

ナレッジベースを導入することで、必要・有益な情報やノウハウをスムーズに組織全体へ共有し、必要な人がすぐに情報を入手できるようになります。情報共有のスピードもアップするでしょう。業務がスムーズになるだけでなく、それまでノウハウ伝達のために割いていた教育時間の削減にもつながります。

属人的かつ個別部署の情報だったものが、部署の垣根を越えて情報共有でき、情報の更新もスムーズに行えます。また、各従業員がデータベースにアクセスして情報を得るため、伝達ミスのリスクも低減できます。

場所や時間を問わずナレッジにアクセスできる

ナレッジベースを導入することで、それまでできなかった部署間の情報共有も可能になります。また、場所や時間の制限なくナレッジにアクセスすることができることも大きなメリットでしょう。

近年ではリモートワーク(テレワーク)の推進や、働き方の多様化が推進されています。対面での人材教育が難しいケースも増えてくることが想定されます。
ナレッジベースを導入することで、このような社会情勢にも柔軟に対応できる社内環境が整えられます。

ナレッジベース導入の注意点

Young man shouting into loudspeaker and modern blue icons and symbols come out

社内にナレッジベースを導入する際の注意点を2点にまとめて解説します。

導入目的を明確化し、それに沿ったナレッジベースを選定する

まずは、ナレッジベースを導入する目的を明確にしましょう。導入目的によって、必要な機能や選定時に重視すべきポイントは異なるためです。
実際にナレッジベースを使用する部署の担当者だけでなく、ITや人事など、社内のさまざまな部署から意見を収集した上で検討をしましょう。

目的を明文化した後は、ナレッジベースに求める機能の優先順位をつけておくことも重要です。「操作性、検索性に優れていること」は実用面において重要なポイントであるため、重視すべきでしょう。

費用対効果を見極める

ナレッジベースが真価を発揮するのは、ある程度ナレッジが蓄積されてからです。導入直後はなかなか効果を実感できないケースが多いことに加え、営業ツールのように数字に直結する性質のものではないため、導入効果が測りにくいといえます。

ナレッジベースの効果を実感するまでは一定の期間が必要なため、「導入費用が安い」「すぐに導入ができる」など短期的な視点で選定するのではなく、長期的な目線で選定することを推奨します。
金額面だけでなく以下のような点も確認・検討した上で、慎重に判断するようにしましょう。

・導入によってどのような効果がどの程度期待できるか
・導入目的の達成によってどのような影響が考えられるか
・いま導入しないことによって将来的なリスクが発生するかどうか

ナレッジベースなどのITツールの導入時検討事項について詳しく知りたい方は下記コラムをご覧ください。
IT投資の評価方法~SaaS製品の導入検討時に本当に着目すべき点とは~

クラウドサービスの導入

クラウドサービスとは、コンピューターやアプリケーションなどを自分で保有・管理せず、ネットワーク経由で必要な機能だけを利用するサービスのことです。

クラウドサービスを導入することで、業務上、次のようなメリットがあります。

◆クラウドサービスの導入前
・新しいシステムを導入すると、まとまった初期費用がかかって負担がかかる
・システムの保守管理に労力がかかり、専用の人員を配置している

◆クラウドサービスの導入後
・初期費用はあまりかけることなく、新しいシステムや最新のアプリケーションが利用できる
・システムの保守管理がほぼ不要になり、人員が減らせた

ナレッジベースの活用例

Man holding a book with document symbols around.

ここでは、ナレッジベースを活用して社内業務を変革し効率化する例を2つご紹介します。

営業力強化

営業部門でナレッジベースを活用することで、営業力を強化することが期待できます。
ナレッジベースに取り扱い製品・サービスに関する情報を集約すれば、顧客や商談相手からの問い合わせに対して誰でもスムーズに回答できるようになります。成約につながった商談の履歴をナレッジベースに残すことで、類似の案件が上がってきた際に参考とすることが可能です。

また、上記のようなナレッジを蓄積するメンバーにとっても、既知の情報を言語化することにより、プレゼン力の向上や新たな気付きの発見へとつなげることもできるでしょう。

人材教育

人事異動や離職に伴うナレッジのスムーズな共有や、新入社員への社員教育にもナレッジベースが活用できます。

特に、複雑多数の製品やサービスを取り扱う企業では、ナレッジが暗黙知として各従業員に蓄積されていることも多いです。ナレッジを蓄積して誰でも閲覧できる状態にしておくことで、従業員の自己解決能力が高まり、能動的に課題解決へ取り組むことができる自律型人材が育ちます。ひいては自走型組織の形成へと寄与することでしょう。

自走型組織の形成について詳しく知りたい方は下記コラムもあわせてご覧いただくことをおすすめいたします。
自走する組織の重要性と作り方とは?自走型組織の形成に役立つツールをご紹介

ナレッジベースを導入するなら「Circlace ®」

businessman hand working with modern technology

少子高齢化による国内の労働人口減少は加速の一途を辿っていることから、深刻な人材不足が解決する見込みは薄いでしょう。また、終身雇用の時代も終わりを迎え、どの企業でも人材の流動化は加速していくはずです。
こうした社会的な状況を踏まえ、企業経営の維持・成長に欠かせないナレッジを管理する手だてを早急に進めていく必要があります。その手助けとなるのがナレッジベースです。

弊社サークレイスの社名を冠した「Circlace ®」は、ナレッジベースの機能を有した統合型プラットフォームです。業務に関するナレッジ蓄積のほかに、タスク管理や従業員同士のコミュニケーションを効率化する機能が備わっています。
業務に関する知識やアイデアはもちろん、誰とどのようなやり取りをしたのか確認することが可能です。PDFやExcelなどのファイルも保存できるため、大事な資料やデータの保管・共有にも役立ちます。
効率よくナレッジを蓄積したいとお考えの方は、「Circlace ®」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

< 統合型デジタルコミュニケーション・プラットフォーム「Circlace®︎」>

 

参考:

「ナレッジの意味とは?ノウハウとの違いやビジネスシーンでの使い方について解説!」株式会社リンクアンドモチベーション
https://solution.lmi.ne.jp/column/c272 2022年12月28日

「ナレッジベースとは?意味・メリット・ツール」 Zendeskブログ|株式会社Zendesk
https://www.zendesk.co.jp/blog/knowledge-base-jp/ 2022年12月28日

「ナレッジベースとは?今企業から注目される理由と具体的な構築方法」ブレインズテクノロジー株式会社
https://www.brains-tech.co.jp/neuron/blog/knowledge-base/ 2022年12月28日

「ナレッジベースとは?構築におすすめなツール6選も紹介」 Qastラボ|any株式会社
https://qast.jp/media/what-the-knowledge-base/ 2022年12月28日

「ナレッジベースとは?メリット・デメリットやおすすめな企業を紹介」NTT東日本
https://business.ntt-east.co.jp/content/cloudsolution/column-356.html 2022年12月28日

「ナレッジベースとは?構築する方法と効果的な活用・運用のコツ」CXジャーナル|株式会社PKSHA Communication
https://aisaas.pkshatech.com/cx-journal/article/knowledge-base/ 2022年12月28日